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アジアカップを振り返る

Cgk(茅ヶ崎ゴールキーパースクール)

  • GK
  • 技術
  • 練習

2019年02月09日投稿

アジアNo.1GKは世界レベルなのか!?

カタールの強さが、際立つ形で幕を閉じたアジアカップ2019UAE
今大会、各国代表キーパーのパフォーマンスはカタールサッカーのスタイルのように"世界レベルのプレー"だったのか?を提議したい。

アジアでよく見られる身体能力にモノを言わせた「シュートストップ」

当たり前だが「シュートストップ」能力は常に注目され、実力を計る上でわかりやすい評価ポイントになるので、今大会もそういった”注目株”は何人かピックアップされていた。
ただ「シュートストップ」の点で決勝に進出した2チームのGKがアジア随一の実力だったかというと疑問符が付く。かと言って恐らく「シュートストップ」「ゴールキーピング」における序列の高い選手が先発起用されていたのだろうとも思う。
例えば、決勝戦の4点の内PKを除く3点はいくつかのポイントで見ると防げたシュートでもある。
まず、カタールの1点目のオーバーヘッド。権田選手の反応から動き出し、セービングは一見流れるような動きで無駄もなく、意外性とピッチが濡れていた事でセービングを免れゴールポストに当たり入ったと感じる方が多いだろう。
だが、日本のGKに多いのだが身長や爆発的な身体能力のハンデをステップなどの俊敏性でカバーする特徴が逆に仇になってしまった典型でもある。
要は「ステップの運び過ぎ」である。ステップを運び、ギリギリのタイミングでバウンドに合わせて掻き出そうとしていたと思うが、ピッチが濡れていた事でそのチャンスを逸してしまった。より速いタイミングでダビングを試みなければならなかった。
また2失点目のポジショニングが賛否を読んでいるが、スルーパスを読んで左寄りにポジションを取ったことで、ファーサイドへのシュートに届かなったという見方が多い。あとはそれを良しとするか否か…。
基本的に、ミドルレンジのポジショニングは中央であるべきで、それが人の動きに吊られたならすぐに修正しなければならない。それを踏まえてディフェンスへの指示を出すはずで、その中で失点後の立ち振る舞いに「なぜ寄せないないんだ!」というコミュニケーションがあるようには見えなかった。
また日本の得点シーンではカタールのGK(サード・アル・シーブ)の対応は明らかな判断ミスだ。ルーズボールに身体を横に滑らせたフロントダイブは上を越されるリスクが高い。同じフロントダイブでも腕から先にボールにタッチしにいくか、ストップして次のボールタッチの時に間合いを詰めるべきだ。 
 
ゴールシーンだけを振り返るのはこれくらいにして、次にアジアのGKにもとめられるものとして、私が今大会注目ポイントにしていた事について述べていこうと思う。 
 

モダンGKに求められるチーム戦術とプレースタイルの融合

今大会のゴールキーパーにフォーカスしたテーマは、【GKとチーム戦術との融合性】である。カタールが10年近く掛けて築き上げた育成システムが実を結び、タイトル獲得に至ったわけだが、アジアのGKがこれから世界で活躍する姿はどれくらい想像出来ただろうか?
現代サッカーのGKは、試合中の関りや役割が大きく変わってきているのは言わずもがだが、その国の戦い方・哲学にGKがフィットしていたのだろうかと考えると、基本的には引いて守り、カウンター主体の代表チームが多く、いわゆる蹴って走るオールドスタイルでやはりそこでも「シュートストップ」の能力が高い選手がスタメン起用されていた。もちろん、それが大前提でどんなにGKの役割が進化しようともゴールキーピングが疎かになっては元も子もないのだ。
だが、ここに「モダンなGK」と形容し「チーム戦術との融合性」で計ってみるとオーストラリア代表のマシュー・ライアン選手がもっとも近い。彼のプレースタイルはオーストラリア代表では積極的なブレイクアウェイやビルドアップに参加し、ディストリビューションもフィードやパントキックの質が非常に高い。だが、所属クラブはイングランドプレミアリーグの中堅~下位を行き来するチームで守備のタスクが非常に多い。
クラブでの活躍が代表への足掛かりになるが、役割までもイコールではないと仮定した場合、ライアン選手が代表チームで担っている役割やプレーの幅は広く【GKのプレースタイルとチーム戦術との融合性が高い】という点で魅力を感じる。ここでは詳しく述べないが、前代表監督のポステコグルー監督(現横浜Fマリノス)の時代にオーストラリアサッカーは大きく舵を切った。その頃から代表に呼ばれていたライアン選手はオーストラリア代表において、そのサッカースタイルを体現するGKでもあるのだ。 
 

プレーの幅とは?

ただ、単純にプレーの”幅”をディストリビューション(配球)やビルドアップでの関与や、ブレイクアウェイの積極的なポジショニングだけではなく、その局面における”判断の質”や左右差なくプレー出来たり、”選択するプレーの種類”の多さを”幅”と捉えている。
そう考えると、現時点においては世界レベルのGKの質とアジアの頂点に立ったGKの質とでは異なるものでもあるのだ。
それを推し量るまたと無い機会が6月の「コパアメリカ」になるだろう。
ぜひ、GKのプレーに再注目してほしい! 
 
マシュー・ライアン選手(オーストラリア/ブライトン)
ボレーキック集

 
 
2017-2018シーズンセービング集
 
 

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